様々な要素から勢いのある空気の流れを感じた。
例えば、あるクラシックのバイオリンの一節、垂直に落ちる野球ボール。
前者は、その二音のみをエンドレスで流し、
後者はボールの速度を微妙に変えた映像を繰り返し流すことで表現した。
このインスタレーションは、
他に「竹」の写真や、画像をパーテーションに投影、モニターを使用した静止画の表現が含まれる。
それぞれの要素を組み合わせ、配置することで
ある空気の軌跡をなぞった。
このイメージの根源は、
自分の身体の構造上不可能な動きをしてみたいという欲求から始まる。
そのイメージした動きによって起こる空気の軌跡をなぞった「痕跡」である。